ピアノを習うことで、鍛えられる力はいくつもあります。
★礼儀や所作
レッスンの部屋や先生のご自宅などに出入りする際の挨拶や、レッスン前後の挨拶、あとは本番前後のお礼や、本番後の自分の演奏やコンクールなどであれば結果報告の仕方、ステージ上での歩き方・お辞儀の仕方・表情・姿勢などの所作、お月謝を渡すときの封筒の向きや、おさつはピン札&入れるときのおさつの向きなど(他にも沢山)
実際に、音大生は礼儀や言葉遣いなどがしっかりしているというイメージは企業側にもあるらしいです(まあ、全ての企業がとは限らないと思います)
★言葉遣い
目上の人へ話すときの言葉遣いや、返事をきちんとする、質問されたことに対しての受け答えの仕方、失礼のない言動(礼儀や所作の部分とも被りますが)
…厳しい先生についていれば、これを小さいうちから叩き込まれます(笑)
★度胸
舞台で演奏するということは、沢山の人に見られている中、ミスは許されない…(演奏は消しゴムで消したり、言い直したりというようなことは一切出来ない)という大きなプレッシャーを抱えて演奏することになります。
音楽をしていると、こんな経験を沢山していくことになりますが、慣れていくうちに心臓が強くなり、人前で演奏をする場面に限らず、人前で何かを話したり、プレゼンする、学校の先生になるなら学校で授業をするなど、人が緊張しやすい場面でも、あまり緊張することなく(中にはする人もいると思いますが)、自分の力を発揮出来るようになる人は多いと思います。
★忍耐力と計画性が身につく
楽器を習うということは、とにかく毎日の積み重ねがとても大切です。
週に何回かちょこっとやる程度とか、レッスンの日だけやるとかそんなのでは全く上手にならない為、毎日長い時間練習をしなければいけないことになります。
習っているだけで上手になれるかと思っていたら、大間違いです(笑)
また練習というものがかなり地道な作業で、しかも孤独で、面白くないと思ってしまうような練習も沢山ある中、1人で黙々と研究者のようにやっていかなければなりません。
日々、自分との戦いです。
また、何か楽器を習っていれば必ず発表会などの本番があるはずですが、その本番という目標に向けて毎日どのくらい出来るようになれば、本番までに間に合うのか…ということも考えながら練習をすることにもなるので、目標に向かって計画性を持って物事を進めていけるような力も段々身についていきます。
あと、結構音楽系の先生は怒ると怖い先生が多いので(笑)、かなり打たれ強くもなります😂
精神的にも心臓もかなり強くなりますね(笑)
★集中力が凄い(らしい)
先ほどもどこかに書きましたが、演奏するということは、ミスは許されない(やり直しが効かない)、暗譜(演奏形態にもよるが、基本楽譜を見ないで演奏しなければならない)、そして大勢の人に注目されている中、最善を尽くして自分の全てを発揮しなければならないということもあり、日々の練習やレッスンでの集中の仕方は半端ではありません。
だって、本番でボロボロになりたくないじゃないですか(笑)
大勢の前で、自分の努力不足のせいでボロボロになるなんて自分もショックだし、何より今まで指導してくださった先生や日々サポートしてくれて応援してくれる家族にも申し訳なさすぎます、、、。
なので、そうならないよう日々努力し、常に集中力マックスで練習するのです。
そんな練習の日々を積み重ねた結果、演奏をすることに限らず、他の仕事や日常生活を送る上でも集中力が長時間続くこと、それから集中の仕方が凄い(らしい)ので、そこも今後の人生においてかなりのメリットになるのではないかと思います。
…と、音楽関係の習い事をする上でのメリットも沢山あります。(ただし、ザ・趣味‼️というようなゆる〜く習っている生徒さんには、上記のような厳しいことまで言わない先生も多いかもしれません)
あと、舞台でしか得られない快感というものもあり、本番まで血の滲むような努力をして、本番で自分の力を出し切れた時にしか得られないものですが、最後まで弾き終わった後のあの達成感、大きなプレッシャーから解放されてスカーッとするあの爽快感、そして、きちんとした演奏ができた時って観客席からもお客さんの反応が良いのが空気感や拍手などで伝わってくるので、本当に最高な気持ちになるんですよね笑笑
(その日の夜は疲れすぎて死んだように爆睡ですけどね)
努力をするということはなかなか大変なことかもしれませんが、やりがいというものは血の滲むような努力をした人にしか得ることは出来ないと思っています。
そして、その努力をして成し得たことは、今後の人生でも必ず役に立ちます。
これは音楽以外の全てのことに当てはまると思います。
何かお子さんに習い事をさせる時に、たとえ趣味であっても習い事の先生に完全に任せっきりでご家庭では完全ノータッチにはせずに、「やるからにはある程度は真剣にやる」「与えられた宿題はやっていく」などの最低限のことが出来ているか、それから何かの大会や本番があるという時に、本人がしっかり目標に向かって物事に取り組めているのかはみてあげたほうが良いと思っています。
たかが習い事でも、「なんとなくで良いや〜」「また今回もうまく出来なかったけどまあいいや〜」という癖が小さい頃からついてしまうと、自己肯定感も低くなるし、何かを達成するために努力をするという力もなくなってしまいます。
最近自己肯定感が、、、というのをよく見かけますが、自分に自信をつけるためには、何でもいいので一生懸命に努力をして、沢山の成功体験を積み重ねていくことで自信はついていくものです。
…と少し話が広がってしまいましたが、音楽をすることで得られるものも沢山ありますので、これからお子さんにピアノ習わせようかな〜と悩んでいる方の少しでも参考になればと思います。